2007年11月07日

MONGO~ニューヨークのゴミをめぐる冒険~



著者: テッド・ボサ /宇佐和通
出版社: 筑摩書房

「モンゴ」とは、「捨てられているがまだ使えるもの」という意味。米国のスラングで、ゴミを狩るストリートコレクターの間でしか通用しない言葉。
ニューヨークの街角でモンゴを求めて彷徨う人々を追った、それぞれの物語。
ストリートコレクターにはいろんなタイプがいる。ただひたすら目についた物を集めるタイプ、拾った物だけで食いつなぐ若者達、拾った物を再利用したり売ったりする人、特定の物だけを集める人。
大都会ニューヨークには様々なゴミがころがっている、それと同様に様々な人々がいる。この本を読むとさらにニューヨークという街の深みを知った気がする。

私達だって落ちている物、捨てられている物を「コレは」と持ち帰ってしまう事があるでしょう。だからなんとなくわかるんだよね、この人達の気持ち。
しかも彼らには強い主張がある。

ゴミを集めるなんて一見変に思えるかもしれないし、そんな人を見れば多少なりと嫌なモノをみた気がするかもしれない。彼らだって自分がストリートコレクターだと口外しているわけではなくひっそりとしている人達が多いらしい。
いいじゃないか別に、そこに主張があるのなら。むしろシンプルライフが注目され「捨てる」という行為が注目されているなか、逆の行いをしている人がいたっておかしくはないな。

とても面白い内容だった。


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Posted by らの at 13:43│Comments(0)
 
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