輪違屋糸里
毎週のように図書館通い、最近めっちゃ本読んでますね。
昔から時代小説が好きで、久々に面白かった新撰組モノ。浅田次郎の「輪違屋糸里」。
世間で悪い悪いと言われている人だって所詮は人間、悩みもすれば怯えもします。
特に侍とか百姓だとかそんな生まれで人生がきめられていまっていた時代、成り上がってやろうと自分に何重もの仮面をかぶせていた男たちの姿がいっぱいいっぱい描かれていて何とも言えん気持ちになっちゃう。
なりゆきで新撰組の若者たちを世話しなければいけなくなった二人のおかみさんの目線もおもしろいトコロ。昔から女の勘ってのは変な計算より正確なもんです。
自分の運命を切り開いてやろうとする弱い男たちと、運命に従う強い女たちの時代。
今の中とはどこか力の入り方が違う。
めちゃめちゃ頑張る必要はないと思うねんけど、昔のような精一杯さが今はないんやね~。
いろんな人のいろんな思いが網の目のように重なりあって、それでもうまく交わらないのは今の世も同じ。
なんでうまくいかへんのかと、泣けてきちゃいます。
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